介護保険なんてまだ関係ない、高齢になってからの話だと思っていませんか?
ですが、特に40歳頃からは大きな病気になる方も増える傾向にあります。その時、介護保険サービスを受けられるのか、それとも受けられないのかは、私たちの暮らしに大きく関わることです。
- そもそも介護保険法ってなに?
- 介護保険のサービス利用対象者にはどんな条件があるのか?
いざ病気になったり介護が必要になった時に困らないよう、介護保険に関する知識をここで深めておきましょう!
介護保険法の歴史
介護保険は、国が市町村に対し介護給付の費用を負担する制度です。
2000年にできたばかりの介護保険法は、幾度も見直しがされています。
65歳以上の被保険者数は、2000年は2165万人でしたが、約10年後の2010年には2895万人まで増えました。
10年間で約34%も増加したことになります。
その中でも、要介護認定者数は2000年は218万人だったのが2010年には487万人になりました。269万人も増え、2倍以上(123%)の増加となりました。
認定数が多い年代は80歳~84歳で、424万人に対し114万人が認定されています。約30%が認定者です。
そのため、介護サービスが受けにくくなる状況を避けるために、定期的に制度改正をしています。
より利用しやすい介護保険内容にするため、3年に一度の割合で保険料や報酬に関して見直しを行っています。
介護保険に加入して介護サービスを受ける条件とは?
介護保険の対象者は40歳以上で医療保険に加入している人
40歳以上で医療保険に加入していれば、介護保険の被保険者にあてはまります。
65歳以上の方で介護サービスを受けないと生活に支障が出る場合は、「要介護(要支援)認定」されることで介護サービスが受けられます。
要介護認定は、要支援1、2、要介護1~5までの7段階があります。
40歳~64歳までの場合は、指定された特定疾患にあてまる方であれば、介護サービスが受けられます。
65歳未満でも特定疾患に当てはまれば介護サービスを受けられる
40歳〜64歳までの医療保険に加入している方で、以下の特定疾患にあてはまる病気がある場合は、介護サービスを受けることができます。
脳血管疾患 | 進行性核上性麻痺 | 脊柱管狭窄症 | 脊髄小脳変性症 |
骨折を伴う骨粗しょう症 | 慢性関節リウマチ | 筋萎縮性側索硬化症 | 後縦靭帯骨化症 |
大脳皮質基底核変性症 | パーキンソン病 | 閉塞性動脈硬化症 | 末期がん |
初老期における認知症 | 慢性閉塞性肺疾患 | 多系統萎縮症 | 糖尿病性神経障害 |
糖尿病性腎症 | 糖尿病性網膜症 | 変形性関節症 | 早老症 |
65歳以上の方が要介護(要支援)認定される理由は脳疾患が多い
65歳以上の方が要介護(要支援)認定される最も多い理由は、脳疾患によるものです。そのほかは認知症、高齢による衰弱、関節疾患、骨折、心疾患、パーキンソン病、糖尿病、脊髄損傷、呼吸器疾患、悪性新生物、視覚、聴覚障害などが挙げられます。
高齢者に属さない年代でも、病気などで日常生活が困難になる可能性もあります。
そんな時に、介護保険法の存在は大変ありがたいものですね。
もし不自由な生活になってしまったとしても、介護サービスがあるのと無いのとでは大きな違いです。
介護施設や訪問介護サービスを利用する際などにかかる費用補助を受け、日常生活を支えるためにも、介護保険は大切な存在です。
利用条件についてきちんと理解して、将来に備えておくに越したことはありませんね。
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