認知症対応型通所介護の特徴は？認知症に効果的な理由って？

「認知症対応型通所介護」とは、認知症の方がデイサービスといった通所型の施設に通い、食事や入浴、機能訓練などを受けられる介護サービスのことです。
今後も需要が高まると予想される認知症対応型通所介護の特徴や、探し方についてご紹介していきます。

認知症対応型通所介護について

認知症対応型通所介護は、誰でも利用できる訳ではありません。
認知症の高齢者のみを対象にしたデイサービスですので、認知症でなければ利用することができません。

そのため、「認知症デイサービス」と呼ばれる場合もあります。
認知症のお年寄りを朝から夕方の一定時間預かることで、入浴介助や排泄介助、食事介助といった介護を行い、同時に利用者に必要なレクリエーションなども行います。
認知症対応型通所介護を利用するときには、まず担当のケアマネジャーにサービスを利用したいとの旨を相談します。

そして、ケアプランを作成してもらい、サービス内容や利用頻度などを決めていきます。
事業者と話し合いをして、ケアプランが完成すると事業者と契約を行いサービスの利用を開始します。
認知症対応型通所介護を探す場合は、まず担当のケアマネジャーに相談してください。

認知症対応型通所介護で行われるサービス

レクリエーションの内容は、音楽療法や認知症予防プログラムといったものになります。
歩行訓練や買い物や散歩といったサービスも行ってくれます。

認知症対応型通所介護とデイサービスの違い

認知症対応型通所介護と一般的なデイサービスとの違いは、すなわちサービスを受ける人の違いです。
一般的なデイサービスは、病気などが原因で介護が必要になった方が利用する施設です。
しかし、認知症対応型通所介護の場合は、認知症の方だけが利用することができます。

認知症対応型通所介護が受けられる方

対象者は、医師から認知症であると診断された方だけです。要介護１から５の方が対象になります。
もちろん一般的なデイサービスでも、認知症の方が入所できるところはありますが、次のような理由から思っているようなサービスが受けられないこともあります。

例えば、下記のようなケースがあります。

• 要介護者が施設になじむことができない
• 施設のスタッフが認知症に関する十分な知識を持っていない
• 施設内で行われるレクリエーション等は複数人で行うリハビリが中心となっており、一人ひとりの症状に合わせたものではないため、なかなかついていけない

また、一般的なデイサービスの場合は、認知症であることからショートステイ（短期入所生活介護）が利用できないことも多いです。

認知症対応型通所介護が魅力的な理由

認知症に特化した介護サービスが受けられる

認知症対応型通所介護では、認知症の患者さんに特化したサービスを行います。
認知症の方を介護する上で必要不可欠な知識、介護の技術といったものを身に付けている職員や看護師が在籍しています。
そのため、一般的なデイサービスで断られてしまうような方でも入所することができます。

また、施設によっては認知症に効果的とされている音楽療法やアニマルセラピーなどを行ってくれる場合もあります。
そのようなセラピーを行う専門スタッフが在籍しているため、認知症に対して効果的にアプローチすることができるのです。

精神的負担が小さい

認知症対応型通所介護は、12名以下の少人数制になっています。
認知症の方は、口数が減ってしまったり、部屋にこもりがちになったり、場合によっては他人に暴力を振るようになるなど、様々な症状が出ます。
そのような方が集団行動に馴染めるのかといえば、難しいケースも多いでしょう。
そのため、認知症の方でもコミニュケーションが取りやすい環境にするため、少人数制になっています。

また、認知症対応型通所介護の場合、施設自体がアットホームな雰囲気になっており、リラックスして過ごせる場合が多いです。
このような環境は、日常的に自宅に引きこもりがちになっているお年寄りにとって精神的な支えとなり、社会的な孤立感を解消する上で効果的です。
また、認知症の症状が緩和することで介護者の負担が少なくなるだけでなく、在宅介護自体もとても楽になるはずです。

実際に、認知症対応型通所介護に通うようになったことで心理的な症状が改善した、というケースも多く確認されています。

認知症対応型通所介護を上手に利用して、認知症の方の介護がよりスムーズに行えるようになると理想的ですね。