今、介護という言葉の意味が大きく変わろうとしています。
これまでの介護は、介護を必要とする人(要介護者)へのお手伝いというイメージでした。
しかし、今は介護者が要介護者と積極的にコミュニケーションをとり、信頼関係を築くことが重要とされています。それによって要介護者の潜在能力が引き出され、これまではできなかったことができるようになると考えられているのです。
また、近年では「介護技術」という言葉が使われるようになり、介護はより具体的かつ専門的な意味を持つようになりました。
現代の介護技術はどのように進化しているのでしょうか?「以前と変わった!」と感じる凄い部分の情報をまとめてみました。
コツをつかめば簡単。「ボディメカニクス」とは?
車椅子からベットへ移動、おむつ交換、シーツ交換など、要介護者の体を動かすことは介護する側にとって大きな負担でした。
そこで今、広く使われている介護技術が「ボディメカニクス」です。
ボディメカニクスとは、少しの力で大きな力を生み出すことができる身体介助動作のことです。
- 移動の際に摩擦の負担を軽減させるために足を丸めさせ、できるだけコンパクトな状態にして移動する
- テコの原理を利用し、移動を楽にする
- 重心を近くする
- 平行に滑らせるイメージで要介護者を移動する
コツさえつかめば誰にでもできる事ばかりです。余分な力を使わないので体に負担がかかりにくく、多くの施設で利用されている介護技術です。
介護者の負担を減らす夢の「マッスルスーツ」
抱きかかえる、起こす、おむつをかえるなど、介護では中腰になる機会が多く、腰痛などの原因になりやすいです。
「マッスルスーツ」とは、介護者を対象に作られた空気圧を利用したパワーアシストスーツです。
このスーツで人工筋肉を再現し、小柄な方でも要介護者を抱きかかえやすくし、体への負担を軽減してくれる優れものです。
介護者の負担が軽くなることは、同時に要介護者の負担軽減にも繋がり、お互いが協力し合える関係を築きやすくなります。
こうした便利な道具や介護技術の進歩により、かつては難しいと考えられていた事が簡単にこなせる時代になりつつあるのです。
介護技術で今求められていること
現代の介護技術は次の4つを重要視しています。
- 1.最初に要介護者をしっかり知ること
- 2.コミュニケーションを取りながら自然に介護ができる関係を作る
- 3.要介護者を意欲的にさせ、潜在能力を引き出してあげる
- 4.介護する側の負担を軽減できる介護技術
介護では、要介護者ひとりひとりに合った接し方を見つけ出すことが大切です。
そのためには、要介護者が興味を持っているものは何かなど、普段の会話から見つけ出し、尊重してあげながら信頼関係を結ぶことです。
今、高齢者施設などでは高齢者に意欲を持たせることを重要視しています。
そして、すべてのコミュニケーションは話かけることから始まります。
また、介護する側の身体的な負担が大きすぎたら、介護自体に疲れてしまうでしょう。
ボディメカニクスやマッスルスーツを上手に取り入れ、要介護者と会話しながら介護をすることが理想的です。
そういう意味でも、現代の介護技術では「声掛け」がなにより大切なのかもしれません。
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