要介護5とは、介護なしに日常生活を行うことが不可能な状態、いわゆる寝たきりの状態をいいます。経管栄養が必要であったり、意思の伝達が困難な場合があります。「ターミナル」(終末期)レベルであることも多いでしょう。
要介護5の認定をされた場合、最初に行わなければいけないのは、今後の介護を入所型介護施設に委ねるのか、自宅で介護するかを選択することです。
そこで、要介護5と認定された場合の選択肢になる入所型介護施設と、居宅介護をする場合に必要なことについて、わかりやすくご説明します。
要介護5でおすすめの入所型介護施設は特別養護老人ホーム
要介護5では特別養護老人ホームに優先的に入所できる
費用が安く終身利用が可能で倒産の心配がないことから、人気の特別養護老人ホーム。しかし、入所するのが大変という印象がありますよね。
実は、特別養護老人ホームは申し込み順に入所できるのではなく、必要性の高さなどを判断して入所順が決まります。
つまり、要介護レベルが一番高い「要介護5」の認定を受けている方なら、入りやすいということです。
家族の状況なども加味されますが、まずは市区町村の福祉課や地域包括支援センターに相談してみましょう。
介護付有料老人ホームも要介護5で入所可能
介護付有料老人ホームは、民間企業が運営している場合がほとんどです。
要介護5で入所できる施設もたくさんあります。
医療ケアの有無や、ターミナルケアを受けられるかなど、必ず詳細を確認して申込みをしましょう。
要介護5でも自宅で過ごせる?
要介護5と認定を受けた場合、寝たきりの場合が多いかと思われます。
寝たきり状態やターミナルレベルでは、自宅で介護するのは無理だとおっしゃる方もいるでしょう。
ですが、適切な環境が整っており、介護サービスなどを併用できれば自宅で過ごすことは可能です。
どのような環境やサービスが必要か、例をあげてご説明します。
要介護5で自宅介護する場合は家族の健康と時間が不可欠
要介護5でも、介護サービスを利用して自宅で介護することは可能です。
ただし、全てを介護サービスに任せることは不可能ですので、家族が健康であることと、ある程度の時間的余裕が必要でしょう。
要介護5の場合は介護サービスを積極的に利用しましょう
費用の問題から、介護サービスの利用を最小限にとどめたいと考える方もいらっしゃるかも知れません。
ですが、介護する方が無理をしすぎて健康を害してしまうと、居宅介護自体ができなくなってしまいます。
- 眠れなくて辛い場合は、夜間介護サービスを週に一回でも利用する
- 介護食を毎食作るのが大変であれば、高齢者向けの宅食サービスを利用する
などの工夫も必要です。
介護する方の体力や時間的都合、苦手分野について細かくケア・マネージャーに伝え、適切な介護サービスを受けられるようケアプランを作成してもらいましょう。
またショートステイやデイケアを利用して、ご家族自身の生活の時間を確保することも大切ですね。
介護用品を揃えましょう
要介護5の場合は、ベッドで寝たきりの場合が多いでしょう。
寝たきりの場合は介護用ベッドや床ずれ(じょくそう)防止器具、移動用リフト、車椅子などの利用ができます。
要介護5は排泄介護が大変
排泄は、介護においてもデリケートな問題です。自力で座れるのであればなるべくトイレを利用したいですね。
車椅子で入れるトイレや、ベッドサイドにポータブルトイレ(寝室で使用できる便器)を置くなど、リフォームが必要なケースもあります。
尿瓶を利用する場合は、尿瓶を洗浄する水栓をトイレに取り付けるというリフォームもあります。
トイレ以外で排泄物を洗うことに抵抗がある方におすすめです。
意思の疎通が難しくても音楽や香りでリラックス
意思の疎通が難しい状態になると、介護している方もされる方も、疲れてしまうことも多々あるでしょう。そんな時も、ちょっとした工夫でリラックス出来るように心がけてみてはいかがでしょうか。
- 昔よく歌っていた歌を一緒に歌う
- 好みの音楽を流す
- ラジオをつける
- 家族旅行など思い出の写真をベッドから見えるところに飾る
- 好きな香りのアロマをほんのり漂わせる
なかなか余裕がないかも知れませんが、ほんの一手間で安らぐ時間が生まれるかもしれません。
要介護5と認定された場合は入所型介護施設への入所と居宅介護についてよく検討し、ご家族と、介護されるご本人の一番いい方法を選択しましょう。
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