ご家族を介護施設に入居させたいけれど、どこを選べば良いのかわからないという人は多いでしょう。
近年の高齢化社会に合わせるように、介護施設の数や種類も増えてきています。
ここでは、それぞれの施設の特徴と、選ぶ際のポイントを説明したいと思います。
介護施設を選ぶポイントは「経済状況」と「場所」と「介護度」
経済状況〜介護施設の料金は千差万別
介護施設は有料であり、料金体系も千差万別です。そのため経済状況によっては選べない施設も出てきます。
介護保険施設であれば、入居の一時金はありませんし、法律により費用が決められているので地域による費用の差はそれほどありません。
一方、有料老人ホームなどの民間施設は費用に大きく差があります。それぞれの施設ごとに介護サービスの内容も異なります。
場所〜家族が会いに行きやすい立地であること
高齢者が自分で歩ける状態であっても、寝たきりの状態であっても、介護施設の場所は重要です。
施設に入居後、面会や外出・外泊の送り迎えで家族も施設に足を運ぶことになると思います。その際、あまり遠い場所だと不便でしょう。
また、入居する高齢者にとっても、遠く離れた土地に追いやられてしまったと感じるかもしれません。
待機者数の問題など事情はあるでしょうが、できれば近距離の施設を選んであげたいところです。
介護度〜高齢者の状態によって入居する施設が異なる
例えば、自立した高齢者と認知症患者では、選べる施設は異なります。
必要な介護の度合いは人それぞれです。日常生活における介助のみで大丈夫な人もいれば、医療的なサポートが必要な人もいます。
高齢者の状態に合わせて施設を選ぶことは、なにより大切なことだと言えます。
介護施設の種類〜有料老人ホームとその以外の施設
有料老人ホームは料金体系もサービス内容も様々
有料老人ホームは、介護サービスの内容ごとに種類があります。
基本的に入居できるのは65歳以上ですが、施設によっては50歳以上のところもあります。料金体系も様々です。
健康型有料老人ホーム
自立した高齢者のみが入居でき、入居中に介護が必要になれば退去することになります。
ただし、軽度の要介護状態であれば、外部サービスを利用することで入居できることもあります。
また、家事は本来だと介護サービスではありませんが、施設スタッフにお願いすることもできます。
住宅型有料老人ホーム
介護が必要な人も不要な人も入居が可能です。
ただし、介護が必要な人は、訪問介護やデイサービスなど、外部サービスを利用しないといけません。
24時間の介護体制はないので、夜間などの緊急時にも外部サービスを利用することになります。
入居中に徐々に介護が必要になった場合も同様で、外部サービスを利用するしかありません。そのため、次第に費用がかさんでくる可能性はあります。
介護付有料老人ホーム
「特定施設入所者生活介護」の認定を受けている施設で、24時間介護サービスを受けることができます。
「介護付」と名乗ることができるのは、この認定を受けた施設だけです。
入居する時点で要介護認定されていない人が入居できる「自立型」、要介護1以上の人が入居できる「介護専用型」、そのどちらの人も入居できる「混合型」の3種類があります。
また、介護付有料老人ホームでは、介護保険が使えます。
認定されていない施設で介護サービスを受けた場合には、介護保険が適用されず全額自己負担になる可能性がありますので、利用する場合は注意が必要です。
有料老人ホーム以外の施設
介護保険施設
介護保険の施設サービスです。
特別養護老人ホーム(特養)、介護老人保健施設(老健)、介護療養型医療施設の3種類があります。
特別養護老人ホームは、原則的に要介護3以上で入居期限はありませんが、病気や障がいが施設でケアできる範囲を超えると、病院へ転院することになります。
介護老人保健施設は、原則65歳以上の要介護認定された人が入居できます。
入院などで自宅での生活が困難になってしまった人が、自宅に戻るためのリハビリを行い、原則3か月の入居期限があります。
介護療養型医療施設は、65歳以上の要介護認定された人向けで、病気の症状がある程度安定している人を医療的に管理し、介護を行います。(2018年3月廃止予定)
地域密着型施設
高齢者が要介護状態になっても、住み慣れた土地で暮らせるように、少人数での共同生活によって自立支援を目的とした介護を行います。
認知症対応型共同介護施設(グループホーム)などがそれに該当します。
65歳以上の要支援2または要介護2以上の人が入居できます。
軽費老人ホーム
主にケアハウスですが、こちらは60歳以上の単身者、または夫婦のどちらかが60歳以上で家族との同居が困難な人や身よりのない人が入居できる施設です。
自治体の助成で、比較的安い費用で入居できます。
希望条件の優先順位をしっかりと決めておこう
施設を探していると、100%納得できる所に出会うのは簡単ではありません。
魅力的な施設があっても金銭的に難しかったり、場所が遠すぎたり。
また、もっと良いところがあるのではないかと欲が出てくることもあります。
とはいえ、いつまでも決まらないと高齢者本人を不安にさせてしまうでしょう。
人との出会いと同じで、施設選びもタイミングが重要です。まずは、どのような施設に入居させたいのか、条件の優先順位を決めておきましょう。
入居される家族にしてみれば、定期的に顔を見せてあげることがなにより喜ばれます。
そのため、いつでも面会に行けるように、場所の優先度は高めにしておくと良いでしょう。
将来を見据えた施設選びが大切
入居する人の状態にもよりますが、将来を見据えた上で検討することも大切です。
入居した時は自立していても、施設での生活が長くなると、いつか介護が必要になる可能性はあります。そうなった場合、もし健康型有料老人ホームに入居していたら、退去しないといけなくなります。
その点、介護付有料老人ホームの自立型なら、介護の必要がない時から入居することができ、介護が必要になった後も利用し続けることができます。
これだけ介護施設の種類があると悩んでしまいますが、まずは施設のホームページを見たり、資料を請求して比較してみましょう。
パソコンやスマホからインターネットで、または電話でも申し込むことができます。また、一か所ずつ申し込むのは大変ですので、一括で資料請求できるサイトを活用してみるのも良いでしょう。
いずれにせよ、入居者にも家族にもぴったりな介護施設が見つかるように、家族でしっかりと話し合うことがなにより大切です。
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