高齢者の歯磨きは、可能であればなるべく高齢者自身がやるようにしましょう。
介助者はできるだけ見守り、磨き残しなどは後で再度ブラッシングします。

高齢者が自ら歯磨きを出来ない場合には、介助者が代わりに歯磨きをします。
その場合に注意する点や、歯磨きのメリットなどを分かりやすく解説します。

正しく歯磨きして高齢者のQOLを上げよう!

QOL(クオリティ・オブ・ライフ)とは生活の質のことです。
正しい歯磨きをすることで高齢者のQQLを高め、充実した楽しい生活を送ることが可能になります。
例えば、よく噛んで食べることで食事が楽しくなりますよね?よく噛むためには歯の健康が大切です。

高齢者が正しい歯磨きをすれば良いことだらけ!

高齢者が正しく歯磨きをすれば、様々な効果があります。
逆に言えば、歯磨きをしないとたくさんのリスクがあるということですから、怖いですよね。
歯磨きをすることで得られる代表的な効果とは、

  • そしゃく機能の回復
  • 舌の動きの回復
  • 口の中の乾燥を防ぐ
  • 認知症の予防
  • 発熱の予防
  • 誤嚥性肺炎予防

などです。

自分で歯磨きできる場合には、なるべく自分で

自分である程度磨ける場合には、介助者はなるべく手出しをせずに見守りましょう。
自分で歯磨きをすること自体がリハビリになります。電動歯ブラシを使用してもいいですね。
歯ブラシを口の中で動かしているだけでも、唾液の分泌を促すことができます。唾液には殺菌作用があり、口臭や虫歯も防ぐことが期待できます。

介助者が仕上げに使う歯ブラシは、仕上げ磨き専用の歯ブラシ(柄が長めでブラシ部分が小さく柔らかめに出来ている)を使うと、磨きやすいですよ。
仕上げ磨きは明るい場所で行い、血がでたり、本人が嫌がったりしたら無理をするのはやめましょう。
高齢者の口の中は傷つきやすいですので、力を入れ過ぎないように優しく磨いてください。

歯磨きの介助は手早く習慣的にすることがポイント

高齢者の中には、人に歯磨きをしてもらうことに抵抗がある方も。
無理強いせず、歯磨きを習慣にする利点を説明し、納得してもらいましょう。
最初は簡単なブラッシングだけにして、だんだんと舌などを含む完全なケアまで出来るようになるといいですね。

寝たきりの場合は歯磨きの準備が大切

歯磨きの準備
寝たきりや重度の障害がある場合は、手早く清潔に歯磨きをするために準備が必要です。
歯ブラシ以外のものも上手に活用し、工夫をして介助しましょう。

使い捨ての手袋とガーゼ

使い捨ての手袋にガーザなどを巻きつけて口腔内を拭くと、口内炎などがあっても優しくケアできます。

口腔ケア用のスポンジブラシ

スポンジブラシは口腔内を簡単に拭き取ったり潤したりできます。

液体歯磨きやジェル歯磨き(万が一飲み込んでも安全なもの)

うがいが完全にできない場合には、通常の歯磨き粉の使用は避けた方が無難です。
水だけで歯磨きをしてもいいですが、液体ジェルなどもおすすめです。
練り歯磨き程ではないものの、口の中をスッキリさせることができます。

白色ワセリンなど

白色ワセリンなどの口周りを保護するクリームも意外と役立ちます。
高齢者は口角の皮膚が弱っていたり乾燥したりして、口を開けると痛い場合もあります。
そのような場合は、クリームで保護してから歯磨きをするといいですね。
こうした細かな気遣いをすることで、歯磨きを楽しい習慣にすることができます。

その他高齢者の歯磨きにあると便利なグッズ

口腔ケア用のウェットティッシュ、口腔洗浄液、舌ブラシなどもあると便利です。

歯磨きをして歯の健康を保ち生きる力に

高齢者も毎日正しい歯磨きをして、よく噛んで食べるための環境を整えましょう。
食べる喜びは生きる喜びに繋がり、そして高齢者の生きる力となるのです。
活き活きとした老後を過ごしてもらうためにも、正しい歯磨きを心がけたいですね。

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