サービス付き高齢者住宅は特別養護老人ホームの入居待ち対策
比較的元気な高齢者が利用する居住施設のことを「サービス付き高齢者住宅」といいます。この施設は、特別養護老人ホームへの入居待ちを緩和する対策として作られました。
入居者はまだ介護の必要性が低い人が多く、介護サービスよりは生活の自由度が高いという点が、大きなメリットの1つです。
義務付けられているサービス内容には、「安否確認」と「生活相談」の2つがあります。有料老人ホームと違い入居時にかかる費用が低額です。また、1戸あたり最大で100万円の補助金が出ることもあってか、施設の数がすごい勢いで増加しています。
では、メリットとデメリットをふまえつつ、もう少し詳しくご説明しましょう。
メリット1.プライバシーを守りつつ、自立した生活ができる
サービス付き高齢者住宅では、一般的に居室内にいつでも好きな時に入れるお風呂を設置することが出来ます。
また、外出や外泊もほぼ自由。友人や家族が遊びに来るのも自由です。居室内に台所や浴室、洗濯機などが備え付けられています。
1人暮らしも可能だけれど、高齢のため万が一の時に心配…という方には最適な施設と言えるでしょう。
メリット2.サービス付き高齢者住宅は賃貸契約のため入居費用が低め
有料老人ホームの場合、利用する権利を購入するため、入居時にはまとまった金額の費用が必要となります。
一方、サービス付き高齢者住宅の場合は、賃貸契約のため入居時にかかる費用は通常の賃貸物件と同様に敷金・礼金程度(約10〜30万円程度)となっています。敷金分は退去の際に返還される点も、通常の賃貸物件と同じです。
更に「高齢者住まい法」(2011年10月改正)によって、入居者の同意が無いまま一方的に契約解除されることがなくなりました。突然退去させられる心配がないので、安心して住み続けることが出来ます。
メリット3.サービス付き高齢者住宅の自由に選べるサービス
サービス付き高齢者住宅のサービスは、見守りと生活相談のみが義務付けられています。高齢者の暮らしを快適に、より安心できるものにするという目的で提供されています。
その他、食事の提供や買い物代行などのサービスは、介護保険を使える介護サービスにはならないので、全額自己負担となります。
そうするとデメリットに思えてしまうかもしれませ。しかし、住居とサービスが包括されていることが多い有料老人ホーム等とは違い、自分の必要に応じたサービス提供してくれる事業者を選んで利用することが可能なため、効率的なシステムと言えます。
カラオケ・麻雀卓など設備が充実していて、誕生会・クリスマス会等、季節ごとのイベントが開催される施設もあります。
デメリット1.さまざまな生活援助サービスを受けるには別途契約が必要
では、今度はデメリットに触れてみましょう。
サービス付き高齢者住宅は、住宅の貸借契約とは別に、介護サービスの利用契約をする必要があります。
内容に差があるのですから、設定金額にも違いが生じます。おおよその費用としては、月に5,000円から30,000円くらいになるでしょう。
デメリット2.介護度があがると住みにくくなる?
サービス付き高齢者住宅には、もしも体調を崩した場合、すぐに応じてくれる医師や看護師がいません。万が一の時を考えて予めかかりつけの病院を探しておく必要があります。
また、介護度が上がった場合は退去しなくてはならない場合もあります。軽度の介護度の高齢者向けに作られた施設ですから、介護度が大幅に上がった場合は対処できないということになります。
最近では委託看護事業所が併設されている施設もありますし、特定施設入居者生活介護の指定を受けている場合は、有料老人ホームと同じサービスを受けることができます。
圧倒的に初期費用が少なくて済むので、良いこと尽くめに思えますよね。しかし、特定の指定を受けているサービス付き高齢者住宅はあまり数が無いため、自分の条件に合ったエリアには無い可能性も高いです。
いずれにしても、メリット・デメリットと自分のニーズをよく照らし合わせて、ご自分に最適な施設を選ぶことが大切でしょう。
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